
突然ですが、私は、できるだけたくさんの人にnTech(認識技術・ネシエンス学)を知ってもらいたいと思っています。
なぜなら、人間が抱えているさまざまな問題の根っこには、「観点」の問題があると思っているからです。
人と人との争いも、分断も、思い込みも。
一人ひとりが、自分や相手、世界をどんなふうに見ているのか。
その「観点」の問題が解決すれば、人間関係も、社会も、世界のあり方も、大きく変わっていく可能性がある。
もしかしたら、戦争さえなくなっていくだろうし、
人間そのものが進化していけば、世界も変わっていく。
だから、できることなら、たくさんの人に知ってほしい。
そんな思いがあります。
でも、最近になって、
「じゃあ、nTechを知った人たちと、私は何を一緒につくりたいんだろう?」
と考えるようになりました。
そして、少しずつ分かってきたのです。
私は、みんなで同じ方向を向いて、同じやり方で、ひとつの大きなものをつくりたいわけではないんだな、と。
nTechを知った人には、自由に生きてほしい
私がnTechを伝えるときに、一番大切にしたいのは、
「nTechを学んだら、こうしてください」ではない。
ということなのだと思います。
nTechを知ったことで、
「自分は本当はどうしたいんだろう?」
と、自分自身に戻っていける。
そして、自分で考え、自分で選び、自分の人生をつくっていける。
そんなふうになっていってほしい。
だから、nTechを学んだ人が、その後、私と一緒に何かをしなくても全然構わない。
別の場所で、別の仲間と、全然違うことを始めてもいい。
研究者になってもいい。
教育をしてもいい。
農業をしてもいい。
地域で活動してもいい。
家族との時間を大切にしてもいい。
何か面白いものをつくってもいい。
静かに、自分の好きなことをして生きてもいい。
私は、
「せっかくnTechを学んだんだから、一緒に何かやりましょう」
と囲い込むより、
「さあ、ここからはあなたの人生を、あなた自身で楽しんでください」
と送り出せるほうが、ずっと嬉しいのです。
もちろん、また会いたくなったら会えばいい。
一緒にご飯を食べてもいい。
近況を話してもいい。
困ったことがあれば相談してもいい。
お互いの面白い活動を応援し合ってもいい。
そんな関係が、ずっと続いていけばいい。
それでも、世界は変わっていく
一人ひとりが自由に、それぞれの人生を生きる。
それだけだったら、世界はバラバラになってしまうのでは?
そう思うかもしれません。
でも、私はむしろ逆だと思っています。
一人ひとりが、自分を大切にできる。
だから、相手のことも大切にできる。
自分の違いを認められる。
だから、相手との違いも認められる。
自分の考えを持ちながら、相手の話も聴ける。
だから、違いがあっても対話できる。
そんな人が増えていったら。
それぞれが、自分の場所で、自分らしい人生を生きながら、必要なときにはつながる。
そこには、今までとは違う人と人との関係が生まれていくのではないでしょうか。
私は、世界を変えるために、みんなを同じ方向へ動かしたいわけではありません。
むしろ、
一人ひとりが自由に生きられるようになること。
その一人ひとりの変化が、自然に周りへ広がっていくこと。
その積み重ねによって、世界そのものが変わっていく。
そんな未来を見てみたいのです。
「勢力」ではなく「生態系」
そんなことを考えていたら、ふと「植物」が浮かびました。
植物って、不思議ですよね。
誰かが号令をかけて、
「みんなで一斉に、ここまで広がろう!」
とやっているわけではありません。
その場所で根を張る。
太陽を浴びる。
水を吸う。
その環境に適応する。
そして、花を咲かせ、種をつくる。
その種が、また別の場所で芽を出す。
そうやって、少しずつ生命が広がっていく。
でも、植物が広がるときって、実はものすごくダイナミックです。
最初は、たった一株だったものが、
「いつの間に、こんなに?」
というくらい、一面に広がっていることがあります。
私は、それを**「静かな爆発」**と呼びたい。
静かだけれど、弱いわけではない。
そこには、十分な生命力がある。
その環境に適応する力がある。
自ら育っていく力がある。
だからこそ、あるとき一気に広がっていく。
人間の変化も、そんなふうになったら面白いなと思うのです。
一人の人が変わる。
その人の生き方が変わる。
その人が、自然体で楽しそうに生きている。
それを見た誰かが、
「なんか、いいな」
と思う。
そして、その人も自分自身について考え始める。
また別の場所で、その人から新しい変化が生まれる。
それぞれが、それぞれの場所で根を張っていく。
誰かのコピーになるのではなく、
その人だからこその花を咲かせていく。
そして、その花から、また次の種が生まれていく。
そうやって、いつの間にか、あちこちに新しい生態系ができている。
私は、そんな広がり方が好きです。
私がnTechを伝えたい理由
だから私は、nTechを伝えるときも、
「一緒に大きなことをやりましょう」
というところから始めたいわけではありません。
まずは、
あなた自身が、もっと自由に生きられるようになってほしい。
もっと自分を知ってほしい。
もっと自分の人生を楽しんでほしい。
自分を否定することから、少しずつ自由になってほしい。
人との違いを怖がらずに、対話できるようになってほしい。
そして、
「私は、これをやってみたい」
と思ったことを、自分の人生の中でどんどんやってみてほしい。
それが、私にとってのnTechを伝えるということなのだと思います。
もちろん、その先で、
「一緒に何かやりたい」
と思ってくれる人がいたら、それも嬉しい。
一緒に場をつくってもいい。
何かを研究してもいい。
面白い活動を始めてもいい。
ときには大きな力を合わせてもいい。
でも、それも、
「こうしなければならない」からではなく、「やりたいから」
であってほしい。
そして、それぞれが自由に動いているのに、なぜかどこかでつながっている。
そんな関係が、私は好きなのです。
気づいたら、世界が変わっている
もしかしたら、世界を変えるというのは、
みんなで一斉に同じ方向へ走ることではないのかもしれません。
一人ひとりの中にある生命力が動き出す。
その人が、自分の人生を生き始める。
その変化が、自然に誰かへ伝わっていく。
また、その人の人生から新しい変化が生まれる。
そうやって、静かに、静かに広がっていく。
最初は小さな芽だったものが、
いつの間にか、そこら中に根を張っている。
そしてある日、
「あれ? いつの間に、こんな世界になったんだろう」
と気づく。
そんな**「静かな爆発」**が起こったら、面白いなと思います。
誰かが無理やり広げたのではなく、
一人ひとりが、自分らしく生きる力を取り戻した結果として。
私は、そんな世界を見てみたい。
だから、私はnTechを伝えていきたい。
たくさんの人に知ってほしい。
でも、その人たちを私のところに集めたいわけではない。
その人自身の人生へ、送り出したい。
そして、それぞれの場所で自由に花を咲かせてほしい。
その花から、また新しい種が生まれてほしい。
そうやって、
気づいたら、世界中に「自分らしく自然体で生きる人」が増えている。
そんな未来が、私は一番ワクワクします。
私がつくりたいのは、
ひとつの大きな「勢力」ではなく、
無数の小さな生命が、それぞれに生きながら、ゆるやかにつながっている「生態系」なのかもしれません。
そして、その生態系が十分に育ったとき、
世界は、誰かに変えられるのではなく、
勝手に変わっていく。
私は、そんな未来を見てみたいのです。

