武士道を読んで。ー第一章 道徳体系としての武士道ー

今日は、第一章について。

武士道とは、武士が職業もしくは日常生活において守るべき道とされたもの。つまり、明文化されてはいないけれど、武士の職業規範、といったものだとあります。

文章化はされていないけれど、口伝や生活様式、躾と言った形で、伝わったものだと。

それは、西洋の騎士道精神にも通じるものがあるのではないか、との記載もありました。

日本で武士の世が始まったのは鎌倉時代。1192年と私が小学校の時は習いましたが、その頃です。

それまで、公家を中心に、祈祷等を行う体制で統治が成り立っていたところから、その神官たちを守る、いわゆる傭兵たちによる力での統治(平家・源氏の戦いのあたりから、すでに力による統治権の奪い合いは始まっていたのだとは思いますが)に移行しました。

武力による統治では、リーダーとなる人間には道徳が必要、と説いたのは、確か孔子だったかと思います。

鎌倉幕府が起こった鎌倉には、禅寺が多くあり、死が隣り合わせの武士たちは、死の恐怖を克服するため座禅を行っていた、と聞いたことがあります。

力で統治する人間に必要な徳、そして、生死を掛けた日常の実践的リーダーシップの道の集積体が、鎌倉幕府出発から707年後に新渡戸稲造博士によって「武士道」としてまとめられ、それがなぜか日本語ではなく、西洋の言葉である英語によって初めて表現されたということも、なんとも不思議な必然のような気もします。

今日も読んでいただいてありがとうございました。

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