武士道には、仏教と神道の要素が入っている、と第二章では書かれています。
剣道の達人が、すべての技を教えた後で、これ以上のことは教えられない、あとは禅に譲る、と言った逸話もあり、生死をこえた絶対的なものとの調和を重要視していることが伺えます。
さらに、強さゆえに傲慢にならないように「神道」の要素がそこを補完する、というくだりもありました。神道とは、先祖を大切に思う気持ちや、人の心がもともとは善であり、平等でもあるといった精神。
力に、絶対性と、愛や平等といったイメージをプラスαしたものが武士道なのかなと思いましたが、興味深かったのは、頭ではなく実行、つまり「知行合一」を重要視した点です。
「論語読みの論語知らず」という例えも出てきましたが、つまり「頭でっかち」はバカにされた、という、現代にも通じる内容もありました。
武士道は実践あって初めて武士道であり、ちゃんと武を磨き、それに見合う哲学的思惟ができたらあとは、言を弄するよりも行いで示せ、といったところでしょうか。
今日も読んでくださってありがとうございました。