とある温泉旅館で、そらまめのような形をした、不思議な模様をみつけました。
仲居さんにきいてみたところ、「詳しい人に聴いてみますね!」と調べて下さいました。
しばらくして、戻ってきた仲居さん、
「これは、猪目(いのめ)という模様です」
と教えて下さいました。
いのししの目、を表した模様だそうです。
日本建築によく使われるそうで、魔よけの意味もあり、千里眼、という意味で、その旅館では、お客様のことをよく見て、そしてお見送りしたあとも無事を祈る、といった意味合いで使っている、とのこと。
さすが日本建築。
ちゃんと模様ひとつにも意味があって、そして、そこには、その温泉旅館を経営する人の思いもこめられていました。
たしかに、なんども訪れている温泉旅館ですが、おもてなしの心が、いつもさりげなく、温かく、嫌みがなくて、
いろいろなところに、とても細かい心遣いが感じられて
「また来たい」
とついつい思ってしまう、そんな空間。
その理由が分かった気がしました。
ネットで調べてみると、神社にもよく使われる、ハートの模様も「猪目」だそうです。
魔除けや火除けの意味があるとのこと。
いのししは陰陽五行の五行でいうと「水」に当たるらしく、そこから「火除け」の意味が来ているそう。
詳しい内容は↓もご覧ください。
神社にあるハート型の模様とは?意味や由来について徹底解説します!
建物の模様ひとつに込められた思いとの出会い。
そんな出会いひとつに、魂が振動する感覚。
侘び寂びに通じる、日本の心でもあると感じます。
そんな日常での発見を、これからも大切に。
日本らしさ、日本の価値を、探して発信して共有していきたいと思う、今日この頃です。