新渡戸稲造の「武士道」を読んで、章ごとに、気づいたこと・感じたことを綴っています。
今日は第四章。
この章は、「勇」について書かれています。
印象的だったのは、「義を見てなさざるは勇なきなり」というフレーズ。
論語で説かれている言葉だそうですね。
今までよく聞いてきたフレーズですが、改めて理解するととても重要なものだとわかります。
三章に、「義」についての説明がありました。
その義があってこその勇であり、義のない勇は、レベルが低いものになります。
つまり、なんの脈絡もなく、自分の力の強さを示すだけの勇は、めちゃカッコ悪いじゃん、ということ。
死に値しないのに死ぬことは犬死とか、正しい道理(=義)に沿わずに、ただ無鉄砲に、もしくは無駄に死ぬのはよろしくないこと、と理解されます。
更に、最後書かれていた、上杉謙信から武田信玄への「敵に塩を送る」エピソードは、武力で闘う敵同士は、それ以外(敵の領地での食料(この場合は塩)などの窮地に対して)のことでは協力する、という、まさに「義」を通す「勇」の例えでした。
日本人だったら幼いころから叩き込まれている「卑怯なことはしちゃいけない」「正々堂々と」といったイメージは、まさに「勇」のエッセンスがしっかり含まれているなあと感じます。
武士道は、私たちの日常のあちこちに、今も根付いていますね。
今日も読んでくださってありがとうございます。